助産院という選択肢があります

赤ちゃんができたことがわかってこれから起こるいろいろな変化を想像しながら「さあ、どこで産もうか…」「大きな病院の産婦人科?」「近くの産院?」
そこに「助産院」という選択肢があがる人はごくごくわずかだと思います。
助産院という場所そのものを知らない人も多いし、「聞いたことはあるけどお産もできるなんて知らなかった」という人も多いと思います。
全国的に見ると助産院で出産される人は全体の1%もいません。
助産院は、産婦人科医がいなくて助産師のみで運営されているというのが大きな特徴のひとつです。

「自力で産む」をサポートするのが助産師

助産院は、産婦人科医がいなくて助産師のみで運営されているというのが大きな特徴のひとつです。
…ってどういうこと?
医師が行う医療行為の一切を助産院ではできないということです。
具体的には、陣痛促進剤の使用、会陰切開、もちろん麻酔分娩もできません。
「じゃーどうするの?」
自力で産むんです!!
自力で産んでもらえるようにサポートしていくのが私たち助産師の仕事です!!
(お母さんと赤ちゃんが元気であればどこまでもつきあいます!が、お母さんと赤ちゃんの健康が第一なので、そこに心配がある場合は病院に行って医療の力を借りることもあります)
というわけで、なかなか知られていない助産院出産について、私たちがどうサポートしていくのかも踏まえて紹介したいと思います。

まずは見学にきていただきます

まずは見学に来ていただいて、助産院がどんなところなのかを知ってもらいます。そこで助産院のお産について院長がくわしく説明しながら、皆さんの思いも伺っています。

20週までは病院で健診を受けます

助産院で出産するということが決まっても、20週までは病院で診てもらいます。健診は病院ですが、その間に不安に思っていること、困っていることがあって電話でご相談を受けることもあります。

毎回1時間かけての助産院での健診がはじまります

そしていよいよ助産院での健診が始まったら、毎回一人約1時間かけてお産と産後への準備をしていきます。エコーで赤ちゃんの様子を確認しながら成長を共に喜べるのは、私たち助産師にとっても楽しい時間です。お母さんと赤ちゃんの健康状態を確認して、いろいろお話をうかがったり、一緒に妊婦体操をしたりしていると1時間はあっという間!

毎回の健診は個別対応の母親学級

齋藤助産院では集団での母親学級は実施していませんが、一人一人違った生活背景、考え方があるので、それぞれに合った保健指導ができるよう心がけています。食事ひとつとってももともとの好みは人それぞれ。普段の食生活を訊きながら好みに合わせて実践可能な工夫方法を提案します。体のトラブルへのケア、お産に向けての体づくりも、普段の生活の中で取り入れやすい方法を提案していきます。産後の準備については、家族の状況をうかがいながら、産後の体をゆっくり休められる環境づくりについて一緒に考えていきます。

ご家族と一緒にお産のリハーサル

お産が近くなってきたら、立ち会う予定のご家族と一緒にお産のリハーサルもします。お産の流れを確認して、実際にクッションなどを使って、分娩台ではなく普通の布団やベッドで産むスタイルを体験してみます。そこでそれぞれのお産への思い、希望も伺って、私たちが具体的にどうサポートしていくかをお伝えしながらお産のイメージをふくらませていきます。

オーダーメイドな保健相談は助産院ならでは

オーダーメードの保健相談ができるのは、個別相談ならではです!
20週以降の健診は助産院ですが、中期、後期の決まった時期に数回病院でも健診を受けて、順調に経過しているかどうかのチェックをしてもらっています。

お産を迎えた時

これまで頑張ってきたこと、お産に対する思いを共有してきた私たちが全力でサポートします!時には体を張って!

お母さんと赤ちゃんが元気であれば、何日でもおつきあいします!
一人にしてほしい!という場合を除いては、ずっとそばにいます。
体に触れないでほしい!という場合を除いては、ずっと痛いところに手を当て続けます。
産婦さんが立ち会ってほしいという人はどなたでも入っていただいています。

(コロナ禍においては、原則同居の家族のみの立会いとさせていただいています)

 

兄弟姉妹の子どもたちは

子どもたちはずっとお部屋で待っているということもなかなか難しいので、外で遊びながら待っていたり、夜は隣のお部屋にお布団を敷いて寝ながら待っていたりします。
そして、私たちがこの世で一番最初に手を触れさせてもらう赤ちゃんを、だいじにだいじにママの腕の中に届けます。

赤ちゃんを迎えてから

産後はとにかくゆ〜っくり体を休めながら、赤ちゃんとの幸せなひとときを過ごせるようにお手伝いさせていただきます。

自由に過ごしていただけます

決まった面会時間、スケジュールはないので、それぞれのペースで自由に過ごしていただいています。

食事は院長の手作り!愛情たっぷり、栄養満点です!

あたたかくておいしいごはん(ごはんギャラリーはこちら)が、産後の疲れた体を癒してくれます!

授乳のサポート

赤ちゃんの授乳に関しては、お母さんの希望を確認しながらそれぞれにあった授乳方法を一緒に考えていきます。変化が大きい入院中のおっぱいですので、乳房のケアも毎日しています。

沐浴のサポート

変化が大きい入院中のおっぱいですので、乳房のケアも毎日しています。赤ちゃんの沐浴は、見学、実施ともに個別で行っています。お父さんやおばあちゃんの沐浴練習を一緒にやることもあります。

退院後は健診や母乳外来でフォローします

退院後は入院中の様子に応じて、1か月健診より前に何度か母乳外来でフォローさせていただくこともあります。

母乳外来でおっぱも心もスッキリ!

母乳外来では乳房ケアをしながらいろいろおしゃべりしたりして、おっぱいも心もすっきり〜な時間になるといいなあと思っています。

産後の健診も時間たっぷり1時間

そして1か月健診、できれば2か月健診までお母さんと赤ちゃんの様子をフォローさせていただいています。

助産院でうむことについてざっくり書いてみましたが、お産も入院生活も一人一人違ったストーリーがあります。『お産した方の声』『齋藤助産院スタッフの日記』もごらんください。