春から夏へ

5月の後半はバタバタと続いて8人が生まれ、トータル11人の出産でした。6月は6人の予定でしたが、一人は骨盤位で、もう一人は赤ちゃんの病気で、さらに一人が急にオシッコに蛋白が出るようになり、「やっぱり病院で…」ということになり、結局3人だけになってしまいました。でも産褥入院の方が1ヶ月、1週間…と長逗留でいてくれるので、入院さんがゼロの日がありませんでした。今年の夏も今の所、7月が3人、8月が4人と、お産が少ないです。


先日、浜見平の「ハマミーナ」で子育ての催しがあり出演者の一人として参加しました。浜見平の団地はすっかり建て替えられて高層になり、若い人が増え活気が出ていました。3人の講師のうちの一人でした。「こどもがまん中・自然の中の子育て」みたいなのがテーマで、私はあまりしゃべり慣れていないので「自分が開業した動機」やら、それからの30数年の移り変わり、これからのこと、社会との繋がりなどについて話しました。見慣れた顔もあったので嬉しかったです。助産院を知ってもらうため、いろんなところに出て行ったり、「本を書いたら…」とか言われますがそんな才能はないので、助産院を知ってもらうために何ができるか思案しているところです。

3.11の大災害から、人は自然と距離を置くような風潮が生まれてきているような気がします。自然の力のものすごさ(原発は人の作ったものですが)だけが強調されていますが、自然は時に優しく、美しいものです。「自然な」お産も「ムリ、ムリ、ムリ!」な力です。生まれる時がきた赤ちゃんのパワー。迎えようとする母の心と体の変化。それらをじっくり乗り越え、あらわれた命を迎える時の家族の安心の顔、母の喜び…。そんな時間が流れる助産院です。

いろんな種類の紫陽花が咲いています。ここ数日でムクゲが咲き出しました。梅雨に入ったばかりですが、もう夏の気配を感じます。

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