夏休み

6、7、8月はお産が各月3〜4件と少ない月が続き、私は2回も夫の実家の山形(庄内)へ行きました。おばあちゃん(夫の母)が96歳と高齢で、施設に入っているので、夫は毎月のように行っているのですが、私はなかなか助産院を留守にできません。今回はお盆だったのでその用意を…..と思ったのですが、前日に岩手にいる夫の妹が全部用意していってくれたので何もすることがありませんでした。おばあちゃんも「暑い暑い」と家の中には居られず、2時間くらいでクルマにもどり、乗ったまま親戚の家を巡って、その後、膝の様子を診てもらいに病院へ行ったらもう施設の夕食の時間になっていてあわてて戻りました。自分の家に泊まるのかな….と思ったけれど、もう施設の方が安心なようです。

かわりに私がゆっくりさせてもらいました。子供達が小さい時、3人4人と引き連れて夏休み、冬休み…と来ていた家です。大歓迎されて子供達も大喜び。私はごはん作りでいつもとあまり変わりばえしなかったけど、玄関から台所まで一直線に涼しい風が通り、すぐ後ろを列車が通る音がしました。それは今も変わりません。暇だったので本棚にあった1冊の本を夜中の1:30から朝の 8:30まで一気に読んで首が痛くなりました。昔のおじいちゃん、おばあちゃんの気配に包まれているようで、嬉しい時間でした。

中学1年のリンちゃん(保育スタッフの瀬戸さんの次女)が夏休みの宿題で「お仕事」についてレポートを書かなければいけないということで、スタッフがいなかったので私がインタビューを受けました。最後に「今までで一番記憶に残っているお産は?」と聞かれて「これ」という答えが出ませんでした。「誰の?」「どの?」ということではなくて、多分私は助産院のお産が好きなのでしょう。今まで、搬送も含めて、2300件以上のお産がありましたが、お産そのものより「産婦さんの言ったこと」「ご主人の印象」「子供達の事」など、パソコンの助産録を見て想い出しています。退院する時、家族で写真を撮りますが、名前だけ見てもなかなか想い出せないと思いますが、写真を見ると「その時」の様子をありありと想い出せます。私の宝物かな。 (弓子)

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