ケーティー来院、そしてコロナ。

8年前、カリフォルニア州サンディエゴの助産師学生(ダイレクトエントリー)として2ヶ月間、お産の実習に来ていたケーティーがタイからの旅行の帰り、3月1日の夕方、助産院にやってきました。スタッフの金子さん、龍瀧さん、伊能さんはその後、サンディエゴに遊びに行ったりして会っていましたが、私は行っていなかったので「本当に来るのかな?」と半信半疑でした。でも3月1日に鶴巻温泉で「一般社団法人齋藤助産院発足祝い」と「ケーティー歓迎会」を計画し、会えるのを楽しみにしていました。なにしろ本当に面白い人なのです。昔、大学を出てから日本の東北の中学校で英語の先生をしていたので日本語も普通に話して(興に乗ると時々変なバアちゃん東北弁が入る)、なにより、お産に対する情熱がすごい。最初はチームで仕事をしていたけど、今は「弟子」と2人でやっている様です。そして、どうやってお客さんを獲得するか、ほとんどの人が「無痛」「帝切」の国で日々研究している様子で、インターネットの攻略について、滞在中はスタッフに連日レクチャーしていました。

鶴巻温泉ではコロナの影響なのかわからないけど、幸い(?)なことにお客は私たち50人(半分以上は子供)の「制御不能」の集団の貸切状態で、他のお客さんはあまり見かけませんでした。ケーティーは成田から直接来ることになっていたので、心配しましたが、宴会が始まって40分後には到着しました。8年前と変わらない印象で、大急ぎで手を洗ってみんなでハグ握手をしました。カラオケもたのんでおいたので、子供達は歌ったり踊ったり、マイクの取り合いをしたり、走り回ったりしていました。(食事の時間だけは少しおとなしくたべていたけれどね…)ケーティーも歌って踊って、みんなと喋って。スタッフの赤ちゃんを抱っこして「かわいいね」。ケーティーは子供大好きなのに、まだ赤ちゃんがいないので(その分、自由に動いていけてる)いろんな赤ちゃんで楽しんでいるようすでした。その日は私の夫やスタッフの家族と泊まって、翌日は豪華な朝食と抹茶をいただき、ゆっくりと助産院に帰ってきました。そして母乳相談や健診の場面に出没して存在をアピールし、たちまちお客さんたちとおしゃべりを始めました。

今、ケーティーは赤ちゃんたちとCraniosacral Biodynamics(クラニオセイクラル・バイオダイナミクス)で交流するのがブームらしく、サンディエゴには10軒くらい、その施設があるけれど、自分は赤ちゃんが一番合うと言っていました。そして一番先に、スタッフのくまちゃんの最近生まれた「そうま」くんをモデルにレクチャー。それから翌日もおっぱい相談によく通ってきているけれど、しっくりこないママと赤ちゃんにも施術。入院中のお母さんとも意気投合し、夜中まで話し込んだり、スタッフとも連夜パーティーをしていました。木曜日(3月5日)に飛び立つまで、ちょっと散歩みは出かけたけど、どこにも行かず、助産院で過ごしました。でもとても忙しかったようです。コロナであちこち、日本からは封鎖されている所が多いので心配しましたが、なんとか帰れた様です。

コロナの影響で、子供達は学校・幼稚園組は休みになり、下の助産院の保育は大にぎわいです。保育スタッフは大変そうですが、なんとか頑張ってくれています。外来はいつも通りで、お産も予定通りで、助産院はあまり変わりません。コブシの花もちらほら咲き始めました。

3月6日に4番目に長男を産んだMさんは、お風呂お産でした。中学生・小学生・幼稚園の3人のお姉ちゃんが(もちろんパパも)、出産に立ち会いました。スマホからの波の音など聞こえないほどの大声援の中、鏡に映る赤ちゃんを見ながら、じっくり産みました。ママは3人の女の子たちに、前向きなお産のメッセージを伝えられたと思います。すごく良かったです。あとは育児も手伝ってもらおうね。

(齋藤弓子)

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