夏の出来事

7月は10人、8月は7人の出産でした。7月の10人のうち4人の方が自宅出産で、スタッフはあっちこっち訪問で大変だったと思います。自宅出産のうち、山側の2人は経産婦さんだったけれど、海側の2人は初産婦さんでした。初めてのお産は本人にとって未知のものなので、思い込みも多く、どんな経過をたどるか想像ができにくいこともあり、何度も呼ばれたり、陣痛がなかなか強くならなかったり、赤ちゃんが生まれてからも色々わからないことが多かったりします。でも自分の大好きな家で、信頼できる家族と一緒に産みたいという想いに寄り添って過ごす時間は、とても面白くて新鮮でワクワクすることでもあります。大きな犬がいたり、猫たちが様子をうかがっていたり、見たこともないような趣味のものに囲まれていたり…..。子沢山のお母さんは直前まで家事をやっていて、「動きが止まったな」と思ったらあっという間に陣痛が強くなって出産になったりします。助産院以上に日常のマンマです。

8月のお産では、ここが始まる日(26年前)の前日に自宅でお産して、「はじまったよ」と言ったら「行く行く」と助産院に来て、にぎやかに過ごしてくれたMさん(このとき4人目の男の子)の長男の奥さんが3人目を産みに来てくれて、とても嬉しかったです。赤ちゃんは丸々とした元気な女の子でしたが、首に臍が巻いていて、真結節もあり、生まれる直前、破水したら羊水が濁っていました。真結節はなかなかないので、よほどお腹の中で元気にしていたのでしょうか。Mさんも上の子供たちのお世話をしたり、助産院に何度も顔を出してくれて、ずっと一緒の金子さんや保育の浅井さん(同時期一緒に入院していた。助産院出産第1号)と同窓会状態で盛り上がっていました。

8月のお産は前半で終わり、今は産後入院の方が2〜3人という日が続いています。中国の人が昨年から目立つようになってきました。今いる方も「SNSで広げてあげるね」と言ってくれているので、またいらっしゃる方がいるかもしれません。中国では産後の養生を大事にしているのだけれど、このコロナ禍では親の援助もままならず……ということのようです。今来られている方は、日本の暮らしも大丈夫な方で、ご飯も日本食を普通に食べてくれますし、日本語も達者で、そんなに不自由しません。3週間近く居るので親近感が湧きます。

子連れ(2歳の男の子)で入院中の方もいて、下の助産院の保育を使いながら、夜は赤ちゃんと3人で過ごしています。上の子も最初はママと一緒でないとホールで遊べないという感じでしたが、1週間もするとすっかり慣れて、助産院の子どもたちともよく遊んでいます。お産が一休みなので今は「宿泊施設」という感じの日々です。

8月8日(日)に、去年亡くなった山形の義母の納骨に行ってきました。孫たちも夏休みなので、お寺の裏山のお墓までみんなで登り、若い副住職さんがお経を唱える中、義父の元へ入れてあげました。おばあちゃんは孫やひ孫たちをとても可愛がっていたので喜んでくれたと思います。そのあとは「直会」のため近くのホテルに一泊しました。90歳をすぎても一人暮らしだった義母の日々は義妹と夫が支え、冬は助産院で過ごし、スタッフたちにもお世話になり、最後は地元の施設で過ごしました。母を見送り、夫も一区切りついたと思います。2人の子供と7人の孫(独身者が3人)、そのつれあい全員、ひ孫8人、みんなで美味しくお食事とお酒をいただきました。   (齋藤弓子)

前の記事

6月になった

次の記事

急に寒くなりました