10ヶ月間お腹にいた子が目の前にいる不思議

今回のお産は初めてだらけの出産でした。元旦に実家でお正月のお祝いを済ませて帰ってきて、お腹の子どもに「もういつ出てきてもいいよ〜」って言って数時間後になんだか腰が重いなぁ、痛いなぁってなって、なんだろうなぁって過ごしていたら、じわじわとお腹と腰が痛くなってきて、あれ?もしかしてって時計とにらめっこしていたら、15分間隔で痛みがきていることに気づいて、そこからあれよあれよと7分間隔に縮まっていって、ひとまず齋藤先生に連絡しようってなりました。痛みの波が縮まる中で陣痛かどうか分からず不安でしたが、齋藤先生に「来てみようか」って言ってもらって安心したのを覚えています。明け方助産院に着いてふと空を見上げたら、月の隣にキラキラと星が輝いていて、腰もお腹も痛いのに、すごく綺麗だなって見上げながら、あぁいよいよだぁって急にすごく緊張してきて、齋藤先生の内診だと子宮口はまだそんなに開いてなかったから、きっと夕方くらいになるかなぁって、パパは一度帰ったんです。その後お風呂に入らせてもらって、痛みは確かに来るんだけど、温かいお湯の中に身体の力が溶けていく感じがすごく心地良かったです。定期的にくる痛みは短かったり長かったり、痛みも強かったり弱かったり、そんな感じがすごく不安でこれからどんな痛みがくるんだろうってすごく怖かったんですけど、齋藤先生や白水さん達や助産師さん全員がずっと腰をさすってくれて、これがすごく一番安心できました。そして痛みがどんどん強くなって、痛みがお尻の方に下がってきて、あぁなんか色々出るなぁ、どうしたらいいんだろうって少しパニックだったんですけど、傍から聞こえる助産師さんの声に、はっと我に帰って、そしたらだんだん、こうすればいいのかなって、あぁこういうふうにすればいいんだって、そういうことが分かってきて、赤ちゃんが出てくる感覚があって、あぁあと少しだぁって嬉しくなりました。一度帰ったパパも急いで戻ってきてくれて、汗だくだった自分の顔を何回も拭いてもらって、助産師さんの声に混じってパパの声が聞こえて頑張ろうって思えて、丁度同じ日に同じ時間帯に先に生まれた赤ちゃんがいて、その子の産声が聞こえて更に元気が出て、あぁここから、ここからだって思えて、そこからは痛みの不安がなくなってひたすら我が子に会いたい一心でした。子どもの頭が出てきて、触らせてもらって、ふわふわの頭とふさふさの髪の毛に触れて、なんとも言えない気合が湧いて、生まれて泣き声が聞こえて、胸の上に温かい我が子の体温を感じたら、嬉しくて可愛くて身体も股もすごく痛いのに一瞬忘れてしまうほど幸せな気持ちになりました。初めての出産は、陣痛も分娩も教科書通りの私の想像を遥かにくつがえす体験で、10ヶ月間お腹にいた子が目の前にいることが直後はすごく不思議な体験だったんですけど、無事に生まれてきてくれて本当に幸せだと感じています。齋藤先生や助産師の皆さんには最初から最後まで沢山支えてもらって付き添ってもらって、齋藤助産院で産めて本当に良かったなって思います。もし二人目を授かれたら、またここで産みたいなって思えました。妊娠中から産後まで大変お世話になり、退院したら齋藤先生のご飯が恋しくなりそうなくらいとってもご飯が美味しかったです。いろいろと親切にしていただき、本当にありがとうございました。