助産院の日常の中の、私らしい「想定外」のお産でした。

(ママ)予定日より10日早い、2月3日の節分の日、日付が変わったばかりの真夜中に破水から始まりました。お兄ちゃん2人は眠っている時間だったので、お母さんだけタクシーで助産院に向かいました。夜中の3時半に助産院に着くと、齋藤さんとかおりさんが出迎えてくれました。お腹の様子を見てもらうと、「破水はしているけれど、まだまだ赤ちゃんはお腹の上の方にいて、よく眠っている。お腹は時々張っているけれど、まだまだ生まれてはこなさそうだね。」とのこと。「朝、みんなが起きたら車で迎えに来てもらうか、日中ゆっくり里山公園に行って、みんなで散歩したらいいね。」ということで、のんびりゆっくり、あなたを待つことにしました。齋藤さんが「お腹すいた?おにぎりあるよ。どうする?」とおにぎりと卵焼きを持ってきてくれました。初めての破水で、不安だった心が、一気にほぐれたやさしいおにぎり。あたたかなお家の様な雰囲気で、とても落ち着きました。立会の予定だった家族と友人に状況を報告して、一旦、和室で休ませてもらっていました。だんだん日が昇り、齋藤さんちの朝も始まり、トントントントンという齋藤さんのお料理の音や、子供たちの闘いごっこの声、「おかさ〜ん」と甘える声や、テレビの音、「歯みがきしたの〜?」というママの声、朝のにぎやかな音、普段と変わらない日常の音が始まっていく音を感じながら、突然、あなたのお産は始まりました。今まで1分か2分だった痛みが、6分間の激しくて長い痛み。とにかく誰かを呼びたくて、「誰か〜!来て〜!」言っているんだけれど、齋藤さんの日常の音に埋もれてしまって、声が全く届きません。「治るまで行けないや、どうしよう」と思っているところに、ちらっとかおりさんがのぞいてくれた時は、本当にホッとしました。今まで上の方にいたのに、この6分間で急にいきみたくなるような感覚。かおりさんが見てくれると「もう頭が出てるよ〜!」「齋藤さん、頭出てる〜!」もうそこからはスピード勝負。ズボンとパンツと靴下を一気に脱がせてくれて、「行ってきま〜す!」と元気に登校するまおくんの声と、出てくる頭を押さえながら「行ってらっしゃ〜い!」と齋藤さんの声。私はその中で1回いきむと、「ポン!」と生まれてきました。へその緒をウワーンとさせながら家族に一旦電話をかけました。「生まれた〜!今、家だよね。」「エ〜生まれた?今、家だし!」さすがに赤ちゃんを冷やしてしまうので、本当は家族に切ってもらうへその緒でしたが、お母さんがジョキジョキジョキと切らせてもらいました。なんだかすごい状況でした。齋藤さんの朝の日常の中で始まったお産。お産って特別なことだけど、日常のひとコマ、特別なんだけど特別ではないな、日常の中にお産があるんだな….と思いました。結局、バースプランとは全然違うお産だったけれど、あなたがあなたらしく、私が私らしくいられた、そんなお産になりました。ここからは5人家族のスタートです。これからも計画通り、思い通りなんて絶対いかないけれど、家族でそれもひっくるめて面白がったり、楽しめたり….そんな土台になったような、そんなお産になりました。それはあなたが教えてくれたことです。振り返ると、あなたのお産は想定外の連続で、おもしろかったです。齋藤助産院でお産ができて幸せでした。本当にありがとうございました。